恒春ノ郷は、平成2年9月、横浜市で25番目に創設され、令和5年で33年になる従来型の特別養護老人ホームです。玄関を入って広がる大ホールの開放感、どの部屋からも緑や四季折々の花が楽しめる恵まれた環境があります。
本入所は一般棟と認知症棟に分かれ居室は多床室を基本にしています。本入所、ショートステイ、デイサービスの3事業を展開しており、現在本入所112名、ショートステイ10名、デイサービス25名を受入れています。入所者の尊厳が守られ、人が人らしく最期まで安心して「生活を営む」という視点で運営して参りました。本入所の平均介護度・要介護4.3以上の中で、寝たきりにしない離床への取り組み、さらに身体拘束ゼロを施設全体で協力して取り組んでいます。楽しみの一つである食事では、厚生労働大臣賞を授賞した衛生的で安全な「郷の食事」があり、”最後まで口から食べる”事を大切にしています。同じ法人の国際親善総合病院を協力病院とし、常勤医師を中心に医療的ケアにも力を入れており、穏やかな生活の延長線上の看取りにも積極的に取り組み、他職種が連携してご利用者を最後まで大切にケアしています。また、増加している認知症のご利用者を積極的に受入れる施設を目指して、認知症看護認定看護師を講師にして全職員で取り組んでいます。さらに地域のボランティアのご協力は、ご利用者の豊かな生活への潤いになっております。
職員の人材育成等には法人全体で取り組み、職員は積極的に研修を重ねてより専門性を高める努力をしています。職員は自らを省み、社会のニーズに柔軟に向き合って、地域の中の施設として努力してまいります。
施設長 鈴木 茂一
看取りとは「医学的に回復の見込みがないと診断された者に対して計画を立てて、本人・家族の同意を得て介護を行う事」をいい、当施設では積極的に取り組んでおります。
看取りには、まず、ご利用者・ご家族との強い信頼関係が不可欠であり、日々の生活の中に満足度の高いケアの提供を基本姿勢として、そうした生活の延長線上に看取りを位置づけています。現在、看取りの場は病院が中心で76%以上を占めていますが当施設では95%以上施設で看取っています。
悲しみを受け入れていく過程において、ご家族の気持ちを表出する場の提供として遺族会(盆供養等)を開催して、気持ちを傾聴したり共に想い出話をする等の支援をしています。
尊い死の振り返りカンファレンスを通して、不安の軽減・成長に転換しています。